米陸軍、ISV-U搭載スコーピオン迫撃砲を初納入
米陸軍は、ISV-U車両に統合したスコーピオン・ライト(Scorpion Light)81mm自走迫撃砲の初回納入分を、2026年9月第2週から受け取る予定だ。Global Military Products(GMP)は、米国防総省兵器技術コンソーシアム(DOTC)のその他取引権限(OTA)に基づき、1,290万ドル規模の調達・統合契約を履行する。
1,290万ドル規模の迫撃砲統合契約
GMPの発表によると、今回の契約にはスコーピオン・ライト81mm迫撃砲システムの調達に加え、米陸軍のデジタル射撃統制技術、政府から提供されるM253迫撃砲砲身、ISV-U車両との統合が含まれる。導入される正確な数量は明らかにされていない。
Shephardの報道によれば、GMPは2026年9月7日を含む週から、最初のISV-U搭載システムの納入を開始する計画だ。今回の事業は、単に車両へ搭載するだけでなく、武装、車両、射撃統制システムを一体的な運用システムとしてまとめることに重点を置いている。
デジタル射撃統制で目標対応を迅速化
スコーピオン・ライトは、デジタル射撃統制技術を基盤に、目標の捕捉から射撃任務の処理、再照準までの時間を短縮するよう設計されている。GMPは、最新型システムがネットワーク通信アーキテクチャーであるNett Warriorと連接し、目標情報の伝達と射撃手順を簡素化すると説明している。
こうした構成により乗員の手作業を減らせるほか、移動と射撃を繰り返す「撃ってすぐ離脱」戦術にも適している。ただし、実際の戦場での性能や運用効果については、今後の部隊配備と評価を通じて確認される見通しだ。
ISV-Uとの組み合わせで軽量機動火力を確保
ISV-Uは、歩兵分隊車両(ISV)ファミリーに属する汎用型プラットフォームで、後部の積載スペースに任務装備を搭載できる。GMPはこの車両にスコーピオン・ライトを統合し、軽量戦闘部隊が機動力を維持しながら有機的な間接火力を運用できるようにした。
Inside Defenseによると、ISV-Uベースのスコーピオンシステムは、米陸軍の機動・分散型作戦を支援する構成として開発が進められている。装甲防護力の高い中型戦闘車両よりも、機動性や空輸性、迅速な陣地展開を重視したアプローチだ。
バリカタン2026で運用性を試験
GMPの発表によると、第25歩兵師団隷下の第35歩兵連隊第2大隊・多用途中隊は、フィリピンで実施されたバリカタン2026演習で、ISVベースの81mmスコーピオンシステムを評価した。この際、2基のスコーピオンシステムが実弾射撃で2分以内に計20発を発射した。
これに先立ち、米陸軍は2026年にハワイで実施された「Transformation in Contact」関連活動でも、ISV-U搭載スコーピオン・ライトを試験した。GMPによれば、この過程で部隊運用者の意見を取り入れ、機動性、火力、生存性、運用効率の向上を図ってきたという。
軽量部隊の近代化を占う試金石
今回の契約は、米陸軍が小規模で機動力の高い戦闘部隊に有機的な間接火力を提供しようとする流れに沿ったものだ。車両、迫撃砲、デジタル射撃統制を組み合わせることで、従来のけん引式迫撃砲よりも迅速な移動と陣地転換が期待できる。
一方、軽量車両を基盤とするシステムであるだけに、防護力や弾薬運用、通信網への依存度、実際の作戦環境における持続運用能力は、今後の評価で主要な検証項目になるとみられる。
よくある質問(FAQ)
ISV-U搭載スコーピオン迫撃砲はどのような兵器ですか?
ISV-U車両に統合されたスコーピオン・ライト81mm自走迫撃砲システムです。車両の機動性とデジタル射撃統制機能を組み合わせ、迅速な間接火力支援を目指しています。
米陸軍の契約規模はいくらですか?
Global Military Productsが履行する契約規模は1,290万ドルです。契約には迫撃砲の調達、車両への統合、デジタル射撃統制技術の適用が含まれます。
導入される迫撃砲の口径は何mmですか?
今回の米陸軍事業では、81mmスコーピオン・ライトシステムが採用されます。M253迫撃砲砲身は政府提供方式で統合されます。
最初の装備はいつ納入されますか?
GMPは2026年9月7日を含む週から、最初のISV-U搭載システムの納入を開始する計画です。
デジタル射撃統制にはどのような利点がありますか?
デジタル射撃統制は、目標情報の伝達、射撃任務の処理、再照準を迅速化し、乗員の手作業による負担を軽減することを目的としています。